
| Fumitaka Anzai |
■ Kyrie : Canto Cybernetico 収録曲 1.Asperges me 2.Vidi aquam 3.Kyrie eleison 4.Gloria 5.Credo 6.Sanctus 7.Agnus Dei 8.Ave Maria 9.Offertorium メンバー: 安西史孝(key,compose,etc.) 芳賀美穂(vo except Credo) 小宮一浩(vo on Credo) 青山学院コーラス部(Chorus) 丹波博幸(g on Sanctus) ガエタノ・コンプリ(Narration on Offertorium) 菊地真美,Mamik Lyon(words of Kyrie) 天野正道(add chorus Arrange on Gloria) 斉藤ネコ(vln on Credo) 巻上公一(birds whistle on Offertorium) 1999年発売 昔から、日本の音楽シーンはつまらないなぁと思っていました。殊ぷろぐれ方面を見ても、ヴォーカルが出てきて面食らって退散してしまうモノ、インスト・バンドだというから凄いのかと思いきやヤマハ音楽教室との接点が垣間見えて寒気がしてくるモノ、録音が高域寄りで硬く薄っぺらで耳障りなモノ、技巧だけで音楽を聴かせられると勘違いしているモノ、楽曲若しくは演奏が極めて稚拙なモノなどなど散々な状況なので、人から一押しだといって薦められても、「へぇ、あなたはこういうのがいいと思えるんだ」で終わってしまうものが多かったんですよ。 そんな中にあって、これは、なかなか聴ける音楽です。自主制作であって、コマーシャリズムと隔離された世界の産物だからかもしれないですね。または、アルバムの表記が全部横文字だから(笑)邦楽シーンで語ってはいけなかったのかもしれないですね。 さて、本作品は、「うる星やつら」や「ボンバーマン・ビーダマン」の音楽の制作、NiftyserveのFrockの主催などで有名なキーボーディスト安西さんの初のソロ・アルバムなので、アナログシンセ・ファンは取り敢えず必聴かもでせすね(笑)。 音楽の指向は、ご自身がページに書かれているとおり、「(ロック+クラシック+テクノ+教会音楽)/アナログシンセ」です。このコピー、ナイスのパクリっぽいですが^^;;; アルバム全体から醸し出される相当に古典寄りのメロディーや装飾音は、ぷろぐれファン、特にシンフォ系のファンに対する相当に高い訴求度を示すでしょうね。映画音楽のように壮大に盛り上げてウエイクマンっぽいソロが登場するKyrie Eleisonやピアノの速いパッセージが聴けるcredoなどは、なかなか迫力に満ちていると思います。 一方、打ちこみのリズムとソプラノ系クラシック・ヴォーカルについては、アルバムの好き嫌いを2分するところだろうと思います。特にHR/HM寄りのファンには拒絶反応の対象となるでしょうね。 しかし、他方、特にエニグマの1stに惹かれた人達やタンジェリン・ドリームあたり辺りが好みの人達には訴求効果大だと思います。路線として最も近いのはこの辺りなんですが、安西氏の音楽はこれらよりは、もう少し肉声に近い表情をしています。初のソロということ、録音に数年を費やしていることなどからか、やりたいことが手に取るように聴き取れるところが非常に面白い仕上がり具合となっています。 (2007.11) |