
| Art Zoyd |
■ Les Espaces Inquiets チェンバー・ロックにおいて、ベルギーのユニヴェル・ゼロと双璧をなすのが、フランスのアール・ゾイです。アール・ゾイが結成されたのは1969年で、当時はザッパ等の影響下にあったとのことなのですが、初期の音は、この音源からは想像がつきません。 初盤を制作したのは1975年だそうです。写真のLES ESPACES INQUIETSは、チェンバー・ロック入門編として激推しのアルバムです。1983年の録音です。特に、Side1では、ベースによるビートが効いてロック色が強く、その上で、複雑怪奇な暗黒チェンバー音楽が展開されているので、これを繰り返し聴いていれば割合に違和感なくチェンバーが耳と体に浸透してくるんじゃないかと思われます。また、Side2に移ると、そこには、トラディショナルな静的な暗黒チェンバー・サウンドが待ち構えており、これにハマることができれば、立派なチェンバー耳が形成されたということができるでしょう(笑)。 このほか、好みでいうと、1985年のLE MARIAGE DU CIEL ET DE L'ENFER、これは、アール・ゾイが1980年から1984年までの間に欧州ツアーを行ったころに、彼らの演奏がテレビで放送され、それを観ていたバレエの振付師ローランプティの目にとまって、彼の依頼で制作したというバレエ音楽なんだそうですが、内容は、完全な中世暗黒世界を想起させる狂気の超どろどろサウンドなので笑えてしまいます。....かなり前衛的なバレエだったんでしょうね〜"^_^" それから、1990年のノスフェラトゥ。このころ、彼らは、映像と音楽を一体化させたライヴを行っていた模様で、三面鏡のようなステージ構成で、中央のスクリーンにフリードリッヒ・ウイルヘルム・ムルナウ(1888-1931)の白黒無声映画「ノスフェラトゥ」を映し出し、両側に陣取ったメンバーがこれに合わせて17のパートに区分された曲を演奏していたようです。14曲目に入っている「揺れる揺れる柳は揺れる〜」という日本語の詩の朗読が、親日的でちょっといい感じかも(^_^;) (2007.11) |