After Crying

■ Föld És Ég

 ハンガリーのバンド、アフター・クライングが1993年に発表した傑作。マーキー発売時の邦題「大地と天空の寓話」も想像をかきたてますね。

 さて、彼らがどんな音を発するかというと、それはもう、1曲目の曲名「マンティコアの回帰」から一目瞭然なとおり、見事なまでのELPクローンなのです。

 よくよく聴くと、解読不能な名前のピアノ弾きがもろに影響を受けているのだろうと思われるものの、確かになかなかの演奏力なんですよね。

 一方、アカペラによるエチュード、悠々とした調べのベツレヘムのプエル・ナトゥスなどオリジナリティーのある楽曲も収められていて、これらは、極めて古典色が強く宗教的色彩を放っているので、クローン的楽曲と独創的楽曲がアルバム混在している中で、そんなことどうえもいいじゃんって思えるような、そうした怪しさを払拭するような素晴らしさを感じさせるところが、ただ者じゃないというべきなんでしょうね。

 フランスのプログレ・フェスに出たりしてまだまだ活躍中のようです。 (2007.11)