
| Ash Ra Tempel |
■ Schwingungen マヌエル・グートシェンク(g,organ,etc)を中心とするアシュ・ラ・テンペルの2ndアルバムです。バンド名は灰、太陽神、神聖な場所を繋げたもの。彼らの活動は、英米音楽の模倣から離脱してドイツ独自の音楽シーンを築き上げるという目的意識を持って行われていたようで、1970年代初期のドイツの音楽シーンにおいて重要な位置を占めたようです。 このアルバムは、アモンデュールやグルグルと並びプログレ史上でジャーマンのシーンが語られる際には必ず登場する必須アイテムです。野暮ったいところが独創性なのか、ジャーマン・ファンの人には悪いけど、そのあたりは依然よくわかりませんが、本作Schwingungenは振動を意味しており、LP時代はA面が光と影、B面が振動という構成だったのだそうです。 音像は、全体にブルースの影響下にあり、光と影の光の部分は、なぁんだ、もろブルースじゃん・・・という感じなのですが、影以降についていえば、ヒッピー、ドラッグ、サイケといったキーワードの下で語られる一連のシーンが産み出すそれに変わります。浮遊感が支配する現実逃避的世界。そして、2曲目に入ってから1曲目を思い起こすと、そいういや随分気だるかったなぁということになります。メジャー所ではピンク・フロイドを思い描けば音が体に馴染みやすいかも。実際には、鍵盤のピコピコ音やらフリーフォームなインプロビゼーションの部分がかなりしつこく、構築性の欠片も無いカオス的な音なんですけどね。当時の精神性について、遡及反芻は困難ながら、アロマテラピー関係の香でも炊いて雰囲気を醸し出してファッション的に聴きくとよいかもです。 (2007.11) |